気象現象

虹などの気象現象に見られる色を”構造色”に含めることには、違和感のある方がいらっしゃるかもしれません。
狭い意味での構造色は、光の波長程度のサイズの微細構造が、干渉などを通じて着色する現象だからです。
しかし、例えば虹が、太陽を背にして42度の角度方向に出現するのには、水滴の粒が”球”という形状を持つことが
本質的に関わっています。そこで、この欄では構造色を広義に解釈し、光の波長よりもずっと大きなサイズであったとしても、
その形状が重要な役割をして着色がおきている現象を紹介したいと思います。


幻日

六角形の平板状の氷の粒が、底面を水平にして空中に浮かんでいるときに現れる現象です。
太陽からおよそ22度の方向に現れます。
'07 3/16 大阪大学吹田キャンパスより撮影




環天頂アーク

天頂の周りに虹色の円弧が現る現象です。
やはり、六角形の平板状の氷の粒が存在することが必要です。幻日とは光の入射する面が異なります。